2009年6月14日日曜日

127.コンテストにパクリは付き物

                                          
 これは1990年(平成2年)12月11日の朝日新聞に載った「第6回朝日創作おもちゃコンクール」で朝日新聞賞(グランプリではなく、6位くらいでしょうか)を獲得した作品である。
 入賞したのは工業大学の学生さんで、機械工学を専攻し、ロボットを卒論にする予定のいわばセミプロである。
 この入賞者は作品のアイデア元について何もコメントしていない。何も言っていないので、当然自分で考えたと周囲は解釈するだろう。(ま、尺取虫を見て思いついた、などと白々しい嘘はついていないが)
          ・・・・・・・

 こっちのカラー写真のほうは、リンク機構の専門家富谷龍一氏の作品である。1981年6月号の太陽6月号特集「ロボット大図鑑」から引用。
 まったくそっくりである。どちらが真似かは言うまでもない。これを入賞させるのは、審査員もよく知っていて、6位くらいならいいかと思っているのだろう。
 コンテストの入賞作品のすべてがまったくのオリジナルな作品であることはまれで、第1位も含めて、既成のアイデアの発展物か、ユニークに料理したものが多いのではないか。(グランプリはさすがにネタ元がわからなかった)
 しかし私が埼*工業大学の教授だったら怒るだろうな。「おい、まんまはいかんぜ。入賞なんてことわれ。パクリ作品に大学の名前を出したりしやがって、教育がたらん。」

0 件のコメント: