2012年11月30日金曜日

257.YouTubeのガトリン*ゴム*

「ガトリン*ゴム*を作ってみた」という題の動画がある。ずいぶん前からあるが、今度見ようと思ってさがしてもなかなか見つからなかった。私はrubb** ban* gu* で検索するので、日本語名でアップロードしてあるものはなかなか見つからないらしい。

これは写真で見るとおり、金属とプラスチックでできていて、機械工作のできる日本人が作っている。動画から取っているので(ごめんなさい。無断でやっています)、ピントがぼけているが、真ん中にウォームがありまわりにギヤがある。ギヤが回転翼式護謨鉄砲の回転翼にあたる。

回転翼式護謨鉄砲を4本たばねてある。真ん中のウォームは固定で、その周りの4本の銃身の束が回転する、回転翼(ギヤ)は1回転で1歯分回転し、1発発射する。


このような凝ったしかけ(と思う)はたいてい工学部か高専の学生の作品だ。Hidosugi鉄工所主人のガトリン*も凝った機構だったが、工学部の出身じゃなかったのかな。

私がうらやましいのは、作者はエンジニアリングプラスチック(と思う)を旋盤で自由に加工できる工作力を持っていることである。

2012年11月27日火曜日

256.Rota**Mek12Xのメカニズム

YouTubeでガトリングガンの動画がみられる。このマシンガンの回転力は、輪護謨の位置エネルギーの一部を使っており、モーターや電池は使用していない。

これは回転翼式連発*を束にしたものである。回転翼は長い2枚羽根である。

回転翼式の連発*を束にした護謨鉄砲では、エスケープメントのメカニズムによって、歯車を1歯ずつ送り、引き金はエスケープメントの振り子部分を振らせるようになっているものが多い。しかしRota**Mek12X では回転翼自体をストッパーで止めており、引き金はこのストッパーを操作する。

回転翼が回転しないように(暴発しないように)しているのは、回転銃身の内側の銅製の円筒である。円筒は銃に固定されており、回転しない。

この円筒のいちばん上(12時の位置)には切り欠きがありここだけ回転翼が回転できるようになっている。

回転翼の回転を妨げているものがもう一つあり、写真で見えている(頭の丸いネジがふたつついている)ストッパーである。引き金を引くとストッパーが後退し、切り欠き部分の真上の回転翼だけが回転する。1発発射する。

切り欠きはS字型をしており、回転翼の軸はちょうどS字の中心を左右に横切るような位置にある。
回転翼が回転すると回転翼の根元(軸に近い部分)が銅製円筒の斜めの切り欠き部分を蹴って、その反動で、回転銃身を後ろから見て時計方向へ回転させる。

回転銃身が回転すると、たった今発射した回転翼は少し移動し、銅製円筒の切り欠き部分をはずれるため、1つの回転翼は続けて発射はできない。切り欠き部分には次の単銃身が移動してきて、1発発射して、また銃身筒を回転させる。これが連鎖反応的に続いて、フルオートで発射する。(というメカでないかと推定する。)

これは非常に巧妙なしかけであって、「輪護謨のちからだけで、50発以上の発射ができる護謨鉄砲=マシンガンを作れ」といわれたら、これが正解だが、ちょっとやそっとでは考えつかないだろう。

これは回転翼式護謨鉄砲でエスケープメントの振り子にオモリをつけて遅延させて発射させる「護謨銃職人」氏の原始的マシンガンに似ている。うまく調節して、連射が止まってしまわないように、また、だんだん加速してアッという間に全弾発射してしまわないようにしている。

Rota**Mek12Xの動画には、引き金を引いて発射させ、一旦止めて、また発射する場面が、最初にみられる。断続的に引き金を引いたとき、かならず、1個の回転翼が切り欠き部分の上に来ていないと、回転がとまってしまう。YouTube の動画はこの点、問題ないことをアッピールしている。

12の回転翼が銅製円筒の表面を常にこすっているのだが、回転がとまらないようになっている。回転翼の長さが長く、銅製円筒にかかる圧力が小さくなるようにしているのだろう。

このメカニズムは特許出願したようなことを言っているが、(英語なのでアナウンスがよくわからんが)、正直言って、達成された成果は、糸巻きガトリングと大差ないように思われる。糸を使わないのでメカらしい点だけが取り柄だ。糸巻きガトリングは高校生でも作れることを思えば、「ご苦労さん」と言いたい。