2009年6月3日水曜日

120.米国特許探訪2.前後方向連発

 

 YouTubeで銃の上面後方にギザギザのついたマシンガンの映像がある。http://www.youtube.com/watch?v=mShf4e8ByU8

これはソーブレードの上にテープを乗せ、輪ゴムをテープごとソーブレードに引っ掛けて装填するものである。装填は前の歯から順にするようだ。装填し終わったら、テープを後ろ上方へ引けば、後ろのギザギザにかかった輪ゴムから順に発射する。



米国特許の書類を見ると、1924年に、ギザギザの上に糸を渡し、糸もろとも、ギザギザに輪ゴムを装填する方式が特許を得ている、このギザギザは銃の下の面にあるので、輪ゴムが残っているかどうかわかりにくいし、左手で銃のどこを保持すればよいかわからない。











                                そこで、1930年に現れたものでは、銃の上面にギザギザを設け、その上に紐を渡して、紐をフォアグリップに結び付けておき、フォアグリップを前方におしていけば発射するというように改良されている。



 「前後方向連発」では、この「ギザギザプラス糸/テープ方式」というのがいちばん多い。テープを引っ張る方法が違うだけのものが10件近くある。


上の図で紹介した、YouTube のマシンガンもこの形式である。




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 しかし前後方向連発がすべてテープ式ではなく、最古のものは(左図、1922年)ギザギザの数だけ引き金があるという荒業で押し切っている。


Youtube のマシンガンでは銃の前半部分がマガジンとなっていて、これだけ取り替えられるようになっている。したがってマガジン式の市販品には、連発銃 Desktop repeater しかないように以前このBrog で記載したのは間違いで、このテープ式マシンガンもマガジン式の市販品である。

 (この製品の前半部分-マガジンは実は銃そのものである。前半部分だけでマシンガンの働きをする!後半部分は巨大な引き金装置に過ぎない。)

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