2009年5月15日金曜日

112.マガジン連発銃ふたたび


 NG協会のガンロッカーに新しく収納されたカートリッジ式の連発銃について補足。 (協会のHPはhttp://www007.upp.so-net.ne.jp/jrbgsa/index.html )

  この連発銃はソーブレード・シャークフィンではじめてラチェットを二つ使用した画期的なものだが、その2つのラチェットとラダーとの接続を切るdisconnector について、前回(110項)では、長い鉄板が2つのラチェットの前方に待機していて、ギロチンのようにすべって、接続を切るようなしかけを想像していた。

しかし写真をよくみるとdisconnectorのスライドの移動距離は短く、精々ソーブレードの歯1枚分の間隔である。

 また、disconnector (写真のE)のかたちも、真ん中に四角い穴のある額縁のようである。これで2つのラチェットを押さえ込むには、「額縁」の後ろの辺で後ろのラチェットを、前の辺で前のラチェットを押さえるより他はない。

すると前のラチェットのツメDは、disconnector E の四角い穴の中に入っていることになる。

いまラチェットツメDを含む部品(D+)の画像を切り取って。ラチェットツメCを含む部品(C+)と接するように移動した。(左図参照)

すると2つのラチェットツメC、Dの間隔は、disconnector E の前後の枠の後縁の距離とぴったり同じである。すなわち、引き金がひかれていない状態ではD+とC+はくっついていて、disconnector E の前後の辺はそれぞれ2つのラチェットツメの直前にあると考えられる。スライドが後方に引かれるとdisconnector E の2つの辺は短い距離(ラダー1コマ分)を移動して、2つのラチェットツメを押さえ込んで、ラダーとの接続を切る。

 もし引き金が引かれると2つのラチェットのうち、どちらかは後方に移動するが、「D+とC+がくっついている」状態ではDは後方へは動けない。したがってDは固定ツメであり、引き金に連動して動くのは後方のCであろう。110項の図では前方のツメが可動のように描いたが訂正する。

 CとDの間隔はラダーの何コマ分かである(1コマ分の長さの整数倍である)。写真からはどうも2コマ分のように思うがよくわからない。画面奥になるほど小さく写っていることはEの左右の幅と奥の部品の左右の幅をくらべたのでもわかるが、正確な縮尺率がわからないので。


左のスキームで、青色(紺、群青)で描いてあるのがdisconnector である。ここではラダー2コマ分の長さがあるように描いた。
disconnectorの移動距離はラダー1コマ分(1段分)である。


「鉄板イメージ」のdisconnectorでも一応機能すると思うが、ストロークは長くなる。天才先生のやり方のほうがスマートである。どうしてこんなすごいものが作れるのかね?

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