2010年3月20日土曜日

172.米国特許探訪13 左右方向連発(3)糸巻きガトリング


 以前に(第40項、41項)糸巻きガトリングと名づけて紹介したアメリカの特許は1987年に出願されている。

 「しんど」氏のガトリング・ピストルは本人の申告が正直なものなれば、1980年頃の作品である。
また糸をつかってはいないが、44連発のガトリングが同じ作者によって、1973年につくられている。
 だからガトリングタイプのマシンガンRBGは日本人のほうがアメリカの特許より前に作っていることになる。
 そして、信頼できる筋からの情報によれば、糸巻きガトリングも、米国特許に先駆けて日本人が考案したものだそうである。



1995年に糸巻きガトリングの新たな米国特許が取られている。これは輪ゴムが確実にはずれるように、改良を加えたものと思われる。
 この特許に基づく製品がアメリカで市販されている。
 現在WEBで氾濫している糸巻きガトリングガンで、この米国市販品のアイデアから独立して考案されたものはないだろう。

 しかしこの市販品を日本人が真似した結果、500連発というようなケタ違いのマシンガンがうまれた。このころのNG協会ほかの掲示板のコピーをもっているので、著作権の侵害にならないよう料理して、いずれ発表します。


 1995年の特許はフィンを丸くして輪ゴムが外れやすくしたのがミソだが、このとき輪ゴムが外れる側の丸みが意味をもつ。反対側は丸みをつけなくともよい。
 円筒の外周に糸をまきつけ、これをほどいていくとき、糸の1点の描く曲線はインボリュート曲線として知られており、歯車の歯の輪郭はインボリュート曲線から成っている。
 糸巻きガトリングの玩具において輪ゴムと接する糸の1点の描く曲線もインボリュート曲線ににたものになると考えられる。歯車を観察すると、歯の根元に近いところは垂直に近い立ち上がりとなっており、根元から離れるにしたがって横に寝ていく。したがって糸巻きガトリング玩具のフィンの丈が低い場合は、インボリュート曲線に近似しており、糸は容易に離れていく(輪ゴムが発射する)。フィンの丈が高すぎるとひっかかってしまう。
 したがって、フィンはインボリュート曲線に近似して曲線を描くように、回転銃身の回転方向と逆になびかせたらよい。(図はWikipedia, the free encyclopediaのInvoluteの項より引用。青の字の文章は4月3日追加)

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