2010年3月6日土曜日

170.米国特許探訪12 左右方向連発(2)レボルバー


 左右方向連発だと左右に広い銃身となり、銃の感じがしなくなる。そこで平面を筒型に丸め、銃らしくすると、これがリボルバー、ガトリングとなる。

 左の図は1970年の特許。コルトやS&Wのレボルバーのシリンダーによく似たものが銃の中心にある。

 図では、輪ゴムが複数個、装填されているが、シリンダーの前端にリヤフックがある。


 斜めまえからの図がリヤフック群の形状がよくわかる。

 シリンダーの前端にT字型の突起(projection)がある。この突起は両脇に切れ目(notch)があり、その結果T型をしている。

 T字の両翼がリヤフックである。今、この図で、T字の前から見て左側の翼(15a)と、銃の前端との間に輪ゴムを装填し、シリンダー・バレル複合体を前から見て時計方向に回転させると、爪(双方向爪)が、リヤフックの直前で輪ゴムを横に払って発射する。

 ワタクシのマシンガンと同じ原理ですな。私はこの特許からアイデアをパクってきたんでない。NG協会のガンロッカーに「しんど」氏のこの原理の作品があり、そっちがパクリ元です。(汚らわしき犯多氏やHポイント氏の真似でないよ。お間違いなきよう)

 引き金はダミーであり、シリンダー・バレル複合体の回転はシリンダー後端のダイヤル20を親指で押さえて行う。

 正面からの図、T字突起が放射状に配列されているのがよくわかる。

 アメリカらしく、右利きでも左利きでも使えるようになっている。ただし、回転方向をまちがえると発射しない。T字突起の両翼に輪ゴムをかけると発射しない。欲張りすぎて、かえって不発のおこりやすい銃になっている。



 この方式の市販品は見たことがない。
レボルバーはオートマチック・ピストルと並んで、ハンドガンの2大方式なのであるが、このタイプのゴム鉄◯はあまりない。(マシンガン=ガトリングはあるんですよ。連発銃はないという意味です。)

 「回転式ゴム◯◯」というサイトがありhttp://gomuju.fc2web.com/kaitenn/kaitenngun.htm 簡単にこの方式のゴム鉄*が作れる作り方を解説している。要するに、回転翼式のものを、回転軸を90度回転させただけのものである。それによってレボルバーの感じが楽しめるようになっている。「前後方向連発」から「左右方向連発」にねじってあるのです。一種の水平思考(デボノ)でありますな。

ワタクシはこのアイデアはスバラシイと思います。たいして工作の手間をかけていないのに、目先の変わったものが出来上がる。このレボルバーの機能は、第169項の特許作品と同様、回転翼式のそれと等価なんであります。しかし、このサムボディさんのレボルバーは応用が効きそうで、小児「G」は支持したい。

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