2009年2月16日月曜日

89.「黒筒」のリヤフック(作品分析)


これはNG協会のサイトのガンロッカーL-03にあるしんど氏のマシンガン「黒筒」の後部である。この写真をよく見ると、銃身の周囲に水車の羽根のように取り付けられたリヤフックは回転方向とは逆の向きに、その先端を「なびかせている」のがわかる。

角のとれた長方形をしたギヤカバーの上端の線はピンクの線Aの方向に走っている。下端は線Cの方向に走っている。したがって銃身の中心から9時の方向(後ろから見て)に線を引くと、それはおおむね線Bの方向に走ると考えられる。(A,B,Cは平行なのだが写真上では画面の奥で収束する。写真は随分遠近感を強調するものだ。)

したがって、もしリヤフックが銃身の中心から四方八方に放射状にのびているならば、リヤフック群のうち、うしろから見て、9時の方向にあるリヤフックは、線Bと平行に走るはずである。9時の方向にあるリヤフックは2と番号をふったもののように見える、ところがフック2の向きは線Bよりも傾いている。1番のフックの向きが線Bに近いが1番は10時くらいの位置にあるように見える。

リヤフックの傾きは写真ではわかりにくい。微妙だ。

それではこの写真はどうだろう。
銃身の中心を走る線を引いてみると、ピンクの線のようになるだろう。この線に重なるリヤフックは、もし放射状に植えられているのならば(回転方向にもその反対方向にも傾けずに植えてあるとするならば)線の右にも左にも(線の上方にも下方にも)傾いていないはずである。
ピンク線に重なるフックはしかるに回転方向とは逆方向(図では下方)に傾いてみえる。
傾いていないのはフックである。しかしフック1はピンク線からずれているから、回転方向(図では上方)に向かって傾いて写っていなければならないのである。
このようにして、いろいろ食い違いがでてくる。ということは、最初の前提「リヤフックが放射状に植えられている」が事実でないことを表わしている。回転方向とは逆向きに傾けて、弾丸がはずれやすくしてあると考えると、これらのことは説明がつく。
(3月7日追加。なんのことはない。中心線の左右のフックの傾き具合を見れば一目瞭然だ。たとえばフック1とフック3は中心線からほぼ同じ距離にあるが、それらの傾きを比較せよ!)

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