2010年5月21日金曜日

190.特許書類のデザインそのまま



 米国市販品はしばしば特許の図そっくりの形をしている。
 新しい商品を売り出す、その権利を確保し、追随者・模倣者を排除し、出資者を募るために特許をとる。いわば商品化の第一段階として特許を取るということが徹底されているためにこういうことになるのだろう。

 これは糸を使ったガトリング・ガンの特許の図である。銃身が8本であるのに注意。別に8本でなくとも、10本でも6本でも性能に影響はないと考えられる。
(丸棒を埋め込んだ基部が歯車の形をしているのに注意。)

市販品も銃身8本であり、特許の図そのまま。
あたかも8本にすることに、魔術的な意味があり、マシンガンの機能がうまく発揮される保障であるかのように。

これは、昔e-bayに出品されていた自作ガトリング海賊版である。(なつかしいな!)銃身の束が先へ行くほど細くなるように作られているのは、オリジナル通りである。これも8本の銃身をもっている。







これは回転翼ゴム*砲の特許。回転翼は12枚。


(この特許は引き金を引くと回転翼が一歯送られるだけでなく、輪ゴムの途中を少し持ち上げている59という横棒が少し持ち上がって、輪ゴムの発射を確実にするというのがミソである。しかし「それでいいのか?」と言いたくなる。

 59が持ち上がるとすべての輪ゴムが外れやすくなるのである。間違って2発同時に飛ぶというようなことを避けるためには、引き金が落ちたときの第一回転翼(先頭の輪ゴムが装填された歯)の前傾角度をゆるくしなければならない。そうすると何のために59を付けて輪ゴムの発射を確実にしたのかわからんという事になる。

 59は不要で、引き金落下での回転翼の角度を精密にとりつければよいだけのことではないか?それはかなり気難しい作業ではあるけれども。

とにかくこの特許はリアフック前傾とcenter-rubber-upの組み合わせである。)


市販品もきちんと12枚翼。










fire-wheelの特許の図は市販品そのものだ。派手なひれもそのまま特許書類に描かれている。製造の設計図をかくように特許申請をしている。











まあ市販品と特許の図とを同じデザインにしておくと、因果関係はよくわかる。
欧米はこうしておかないとそっくり真似する鉄面皮なヤツがいるのかも。ニッポンもそんなキビシク世知辛く厚かましい社会になりつつある・・・・・・・。

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