2010年4月4日日曜日

182.米国特許探訪・最終回 リリース・メカニズム

 アメリカのゴム*砲の特許群の中から代表的なrelease mechanismの特許を拾ってみよう。年代順に書くので、メカのまとめとしては、順不同となる。 大体単発です。

(1)pin-fall (リヤフック前傾斜) 1879年。ん?ゴム*砲でないのか?まあいい。








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(2)center-rubber-lift。1923年。わかりますね。
昨年12月27日の記事(第167項)の中国の作品はこの形式。





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(3)pin-sink。 リヤフック沈み込み。1927年。





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(4)back-rubber-lift。後部輪ゴム挙上。1929年。





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(5) indirect pin-fall。間接的ピン傾斜。1945年。

よく見る連発ゴム*砲のリリース・メカニズムは、おおよそこれらの5つの形式のどれかに該当するでしょう。
ソーブレード&シャークフィンはback-rubber-liftですね。
(。「内からはずす」 ソーブレード&シャークフィンはたしかにback-rubber-liftだが、最も多い「外からはずす」 ソーブレード&シャークフィンは果たしてback-rubber-lift方式といってよいのか疑問。HIDOSUGI鉄工所のCG45も同様。)

回転翼式は、indirect pin-fallです。

糸巻きガトリングは、center-rubber-lift。

第168項で書いた銃の後部でステップアップするやつ。これはback-rubber-liftです。

・・・・pinが沈む形式、連発銃の中にはこれがあまりありませんね。

つぎのように分類することもできる。分けることは分かること。
 A.リヤフックが動くもの
     pin-fall 、indirect pin-fall、pin-sink
 B.リリーサーを必要とするもの
     center-rubber-lift、back-rubber-lift
     
     
   

2010年4月3日土曜日

181.米国特許探訪19 迅速装填

1970年の米国特許に輪ゴムの弾丸の装填を迅速ならしめるアイデアがある。
これはすぐに装填できるような形で輪ゴムを銃に付属させて持ち歩くものである。
カッコ悪いが実用的である。
輪ゴムキャッチは1本の針金で、リヤフックを兼ねている。このリヤフックは後ろ上に抜けて輪ゴムを発射する。
日本人の名前で登録されている。

180.米国特許探訪18 複雑リヤフック

1936年の米国特許に折れ曲がり式のリヤフックを使った連発銃がある。
 リヤフックが穴の中に入っているうちは、その関節が曲がらないが、引き金によって押し上げられ、穴から出ると折れ曲がって輪ゴムをリリースする。
 このようなしかけ(release mechanism)は無数にあるだろう。もっとシンプルなものでないと・・・・。

179.米国特許探訪17 前後方向連発 順次押上げ

1928年のアメリカの特許に、リヤフックが前後に並び、それを後ろからはずしていくというのがあった。リヤフックは左右二つが1対になっており、引き金と連動したレリーサーが左右のリヤフックの真ん中に位置し、左右リヤフックの間に渡された輪ゴムの後ろ端を上方へ押し上げて、はずし、発射させる。1発発射すると、レリーサはおもりによってひとつ前の輪ゴムと接触するようになっている。
 おもりのかわりにバネをつかって、レリーサを移動させるバリエーションが8年後に特許になっている。
このような仕掛けだと、ひとつ前にあるリヤフックに引っかかるのではと心配するが、追随者がいるくらいだから(こんな方式の特許が図のも含めて合計4つある)、大丈夫なのだろう。
 Hポイントの野郎はこれを前からはずしていくツンツンを考案している。